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 もしかすると当時はこれが初めてじゃなかったんだろうかと思う、”特殊効果(FX)マン”を主人公にした映画。

 今回は「FX 引き裂かれたトリック」(86年/アメリカ)と続編の「FX2 イリュージョンの逆転」(91年/アメリカ)のFXシリーズです。

 映画業界では名の知られた特殊効果マンのロリー・タイラー。その彼が依頼された仕事は、映画ではなく偽装殺人。依頼者のリプトンは司法省の人間で、引退したマフィアのボスのデ・フランコに証言させるために、マフィアに殺されるより先に特殊効果で殺して見せて身の安全を保障しようというもの。渋りながらも引き受けたタイラー。リプトンの上司のメイソンから依頼された本職ではない殺し屋役までも受けてしまうが、その偽の暗殺事件は見事成功させる。しかし、迎えの車の中でいきなりリプトンに本当に殺されそうになる。助けを求めたメイソンにも裏切られ、恋人のもとに逃げ込むも彼女も殺される。さらに自分殺しに来た殺し屋を格闘の末倒すも、逃亡を余儀なくされることに。一夜にして全ての殺人の犯人にされてしまったタイラー。この殺人事件の捜査員として腕利きのレオが捜査をはじめるが…。

 こうして展開する第1作の「FX 引き裂かれたトリック」。典型的な巻き込まれ型のストーリーではありますが、やはりこの映画のメインは特殊効果。彼が迎える危機をその特殊効果のテクニックで乗り越える、というのが宣伝文句だったはずなのですが、どんなすごい技を使うのかと思ったら正直これがかなりチープ。今観ると、ではなくて当時観たときからあきらかにそう。見る前はやはりハイテクで大掛かりなSFXを使う大工房みたいなのを想像していたのですが、彼はどっちかというと低予算のB級映画を予算内にそつなくこなすような職人タイプで、アシスタントも一人だけ。それは彼が担当した映画のタイトルからも想像できて、「悪霊の唄」とか「女ミイラの惑星」とか「ママは惨殺」とかB級感丸出し。偽の殺人を演出するときの弾着や特殊メイクなどはそれらしいのですが、刑事の追跡をかわすときなど、アシスタントに、「”滑走特急”をおぼえているな」とかいって、やるのは車からただ油を撒くだけだったり、「次は”失意のマネキン”だ」と、マネキンを道に落したり、ここら辺はもう特殊効果関係なし。でも、それが楽しいんです。もともとスピードとテンポで緊張感を引っ張っていくような演出ではなく、じっくりみれるサスペンスという感じなので、ここらは爽快感を覚えるところ。別に無能ではない警察官がこんな手にひっかかってしまうんですから。

 主役のタイラーを演じるのはブライアン・ブラウン。多分この映画でメジャーになって、その後、トム・クルーズと「カクテル」(88年/アメリカ)で競演したりしていました。なにか、妙に色気があって結構好きになりました。

 そして、大柄で太ったいかにもアメリカン親父みないな捜査員のレオを演じていたのが、ブライアン・デネヒー。「ランボー」(82年/アメリカ)でスタローンをいじめまくる警官なんかが印象的だったこのデネヒー演じるレオがこの映画のもう一人の主役。もともとデ・フランコをやっとの思いで捕まえたから、彼に異常なほど執着心をもっている。それが司法省に身柄を渡した途端すぐ殺された(と思っている)から、自分の担当のタイラーの恋人と殺し屋が殺された事件”の容疑者のタイラーがデ・フランコ暗殺に関与していると踏むと、容疑者のタイラーそっちのけでデ・フランコの件を勝手に捜査、司法省のメイソンを疑いだす。終盤、デ・フランコが生きていることを知った直後に上司に停職を言い渡され、失意に満ちた表情で署を出て行くんですが、上司の肩を借りるフリをしてちゃっかり上司のバッチを拝借、何事もなかったかのようにデ・フレンコを捕まえにいくシーンなど、大好きです。

 特殊効果マンのトリックを使って事件を暴くというアイディアが骨子の映画ですが、それだけで全てを片付けてはいません。タイラーの司法省と警察に追われながら逆に真相を追っていくというストーリーと、レオのデ・フランコの事件からみえた司法省の陰謀を追っていくというストーリーがそれぞれ進行していって最後メイソンの屋敷の場面その二つのストーリーが融合するところなど本当におもしろい。さらに主役二人のキャラクターが見事に立っているのもすばらしい。

 クライマックス、メイソン邸に乗り込み、特殊効果を使って決着をつけるタイラー。レオが屋敷に乗り込むとメイソンは殺され、デ・フランコもタイラーも全員が死んでいる。もちろんタイラーは死んだフリで、運ばれた死体置き場の窓から脱出しますが、そこでいきなり銃をつきつけられるのです。驚くタイラー。したり顔で銃を構えるのはレオ。「話がある」。このラストシーンにつながる最後のカットで主役の二人がはじめて顔をあわせるですが、それがとても印象的です。(ビデオなどのパッケージの二人のアップの写真はこのときのもの。やっぱり象徴的だからでしょうか)

 そしてラスト、銀行の貸し金庫に現れ死んだはずのデ・フランコ。彼は自分の隠し財産の1500万ドルを下ろす。(メイソンの目的もそれだった)外で待っているのはレオ。デ・フランコの変装を解くタイラー。レオの「仕事はクビでもガマンするか。おまえもそんなまねはおしまいだな」に対してタイラーの「おれにはこれしかないよ」そうして二人を乗せた車が去っていく。このシーン。そしてこの台詞。これがあるから「FX」だと思えるほど痛快なラストシーン。最後、二人はマフィアの金を横取りしてしまったのです。レオなんか警察官だったのに。それまで悲しいシーンなどもありましたが、このラストシーンはそれらを全てひっくり返すような爽快さ。本当に大好きな映画でした。

 

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