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陽光射すあるコーヒーショップ。黒いスーツと黒いネクタイの男達の話題の種はマドンナの「ライク・ア・バージン」の解釈。やがて、店を出るときにチップを払う、払わないの話になって…。日常のとるに足らない会話のなか、店を出る男達。バックに流れ出すのは70年代の軽快な音楽。それにのって真っ赤な煉瓦の壁を背景に颯爽と歩く男達がスローモーションで映しだされる。ひとりまたひとりとカメラが捕らえていく男達の顔。かっこいい…。今思い出しても相当に格好良いオープニング。今回はクエンティン・タランティーノ監督のデビュー作「レザボア・ドックス」です。 |
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宝石強盗のために集められたお互いの素性を知らない6人の犯罪のプロ。しかし、いきなり計画は失敗し、散り散りになった彼ら。はじめから決めていたアジトの倉庫にまず逃げ帰ってきたのはホワイト(ハーヴェィ・カイテル)と重症のオレンジ(ティム・ロス)。そしてピンク(スティーヴ・ブシューミ)が戻って来たときに仲間の誰かがスパイである疑惑が持ち上がる。ボスのジョーとエディ(クリス・ペン)を待っていると、そこに強盗の時に銃を撃ちまくり事態を悪化させたブロンド(マイケル・マドセン)が戻ってくる。いったい誰がスパイなのか、お互いに牽制しながら疑惑を深める男達。 こんな感じのストーリーは当時からけっして斬新なストーリーではありませんが、しかしその見せ方は斬新でした。まず、宝石強盗犯の映画なのに、強盗シーンがない。普通なら一番の見せ場なのに。オープニングのあとはいきなり血だらけの車内でうめいているオレンジ。何がどうなったかわからないまま状況説明もなく画面の中はいきなりハイテンション。アジトである倉庫に着いてからは、とたんに映画自体が静かになって…。カメラは基本的に人物を追うのではなく、この倉庫からほとんど動かない。画面に映らなくなる人物は倉庫から退出した人間で、あらたに画面に登場する人物は倉庫にやって来た人間。それはまるで舞台劇を見ているよう。ですから倉庫のなかでも部屋を移るときは舞台変換で場面が変わるのとよく似ています。そんなほとんど場面を変えない映像にテンポをあたえるのは回想シーン。これがそれぞれのキャラクターの背景を観客に見せていく役割をしていきます。 しかしこの映画、本当にキャラクターが立っていて、観ていてそれぞれに感情移入できてしまうような良く出来た映画。ほとんど全員が黒いスーツに身を固め見た目の個性を廃しているのに、しっかり登場人物が差別化されていて混乱することはなく、それぞれの相手に対する思いや緊張感まで感じることができます。例えばホワイトのオレンジに対する気持ちは、仲間意識というよりは若い彼に対する年長者のそれであり(「俺が目を話した隙に撃たれた、俺の責任」と言う台詞があった)だからこそ自分ひとりだけのものではない責任を感じているのでしょうし、他にもみんながキ○ガイ呼ばわりするブロンドに対してエディだけは強い友情と家族意識を持ち、それゆえに疑惑は他の仲間に向けられたりします。そこからは冒頭の軽口などからは想像できない、全員がギリギリの精神状態に追い込まれていくのさえ感じる事が出来てしまうのです。 映画のバックにかかる音楽も良いです。音楽は正直全くわからないのですが、K・ビリーの”スーパーサウンド70’S”というラジオ番組が背景にかかっているという設定なのでしょう。全編が70年代ポップスで統一されていて、かつての70年代ハリウッド映画を彷彿とさせてくれます。BGMが挿入されるタイミングもラジオ番組という設定は生きていて、それは車に乗っているときならカーラジオから流れてくるという形になっていたり、ブロンドが警官を拷問するシーンでは、ラジオのスイッチを入れるとBGMが流れるのです。だから彼がいったん外に出るときはそのBGMが切れて無音になるんですよね。もう一度倉庫に戻るとしっかりBGMが聞こえてくる。だからそれ以外は全て効果音と台詞のみ。音のコントラストがとても映えていました。 終盤、他の仲間が倉庫から出て行った後、残ったブロンドをオレンジが殺して人質に自分が警官だと打ち明けるシーンから、更に緊迫感がシフトアップ。戻ってきたボスのジョーとエディがオレンジこそがスパイだと断言しますが、ホワイトはそれを信じない。ここまで来るとホワイトからは、本心からオレンジを信じているというよりも、もう後には引けない自分とプライドの方を感じます。そんな三者が言い合いから最後にはお互いに銃を向け合うことになるのです。これが最大の見せ場のシーン。キリキリと音がするようなこの極限の緊張感。そして次の瞬間、糸が切れたように全てが終わる。「バン、バン、バン、バン」ほとんど同時の銃声ととも同時に崩れ落ちる三人。極端にさえ思えるほどの静と動のコントラスト。凄い!本当に当時凄いと思いました。(タランティーノが脚本を書いた「トゥルー・ロマンス」のラストも同じような展開でしたが、三つ巴の後は普通の銃撃戦になっていました。タランティーノのイメージはもちろん自分の映画のほうだったのでしょう。) ラスト、警察が突入してくる中、怪我をしながらもオレンジを抱きかかえるホワイトに、その瀕死の状態のオレンジが言ってしまいます。「すまない。俺が警官だったんだ」と。オレンジは最後に謝りたかっただけかもしれませんが、それはあまりにも残酷な言葉。結果的にとはいえ全てを投げ出してまで守ろうとした男に、ホワイトは最後に引導を渡されてしまうのです。彼にとっては、もしかしたらという気持ちがあっても、それに気づきたくはなかったんじゃないかと思えてしまうこのシーン。悔しさと怒りに震えながらもそれをどこにぶつけていいか分からない、そんなぐしゃぐしゃの表情のハーヴェイ・カイテルが忘れられません。 この映画、もともと友達と映画を観にいくときに選んだ外れ一位。本当は「ジュラシック・パーク」(93年/アメリカ)を観にいく約束をしていたのですが、まだ公開が先だったのが分かったので急遽選んだ映画。でも最終的にはくじに当たったような嬉しさ。見終わった後はまるでやくざ映画を観た観客のように肩を怒らせながら劇場を出てきたことを思い出します。
クエンティン・タランティーノの映画が続いているので、とりあえず次回でひとまず打ち止めにします。というわけでタランティーノの映画の最後は「キル・ビル」について書きたいと思います。 |
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